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2008年5月

#114.中絶(3)

私の願いは、アイツには届きませんでした。

私は、アイツに促され、一緒に病院へ・・・。

その日は、朝から雪が降っており、

一面銀世界でした。

私は、待合室の窓から、ボーッと

雪がおちてくる空を見上げていました。

隣にはアイツが座っていましたが、

目を合わせることができませんでした。

お互いに、会話もなく、、、、、

ただ、座っていました。

どのくらいの時間が経ったでしょうか。

ほんの5~10分くらいだったのかもしれませんが、

私には、とても長く感じられました。

しばらくして、看護婦さんに呼ばれました。

看護婦さん「川嶋さん(私)、2階へ上がって下さい。」

真緒「・・・・はい。」

そこは、総合病院ではなく、

個人病院で、1階は診察フロア、

2階が出産フロアになっており、

部屋も10個ほどあり、入院されている母子もいました。

「あ、付き添いの方は、ここでお待ち下さいね。」

アイツは、2階へ上がって来る事を許されず、

私だけ看護婦さんの後について

2階へ上がる階段を登っていきました。

病室を過ぎ、新生児室の前を過ぎ、、、、、

看護婦さんは、突き当たりの、一番奥の扉を開けました。

その時、私は、

隣の新生児室で窓越しに眠る赤ちゃんに目がとまり、、、、

これから自分がしようとしている事の

恐ろしさを改めて感じ、

そこで眠る赤ちゃんから目をそらしました。

「・・・・こちらへどうぞ」

案内されたのは、、、、

多分、分娩室だったと思います。 

         つづく

更新が空いてしまい、申し訳ありませんでした。

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#113.中絶(2)

その土日、

私はどこにもでかけず、家にいました。

出かける気にはなれませんでした。

何度も、

入れた管が出たらいいのに、

取れちゃえばいいのに、

と思ったりもしました。

トイレで力んだりもしましたが、

・・・・・・・無駄でした。

アイツに電話をしました。

真緒「月曜日、手術する事になったから来てください」

アイツ「仕事だよ」

「真緒だって本当なら仕事だよ。

休んで来てよ」

「・・・・・でも」

「いいよ、じゃあ、来ないんだったら

手術しないから。産むから。」

「・・・・・・・分かったよ。行くよ。」

アイツには、無理矢理来させる事にしました。

そして、月曜日・・・・・・・・・・。

8時半までに受付を済ませてください、と言われていました。

8時に、病院近くの公園の駐車場に待ち合わせをしました。

彼の車に乗り込み、、、、、、

私は、本当に病院に行きたくはありませんでした。

看護婦さんの言う通り、

全然納得なんてしてませんでした。

「・・・・・・・・堕ろしたくない・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・お願い・・・・・・・・・・・

産ませて・・・・・・・」

すがるように、アイツに頼みました。

          つづく

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間が空いてしまってすみませんでした。

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すみません

また間が空いてしまってすみません。

よくわからなくなってしまいました・・・・。

毎日PCを開いて考えていました。

自分は、どうしてこのブログを始めたのか・・・

どういう気持ちで書けばいいのか、

書いた事によって、自分がどうなりたいのか・・・・

過去の男の悪口を言って、

果たしてそれでいいのか

それって、とっても小さい人間なんじゃないか?

たしかに、アイツにはひどい事をされましたが、

楽しかった事も嬉しかった事もいっぱいあるんです。

あの時、大好きだった気持ちまでは否定したくないんです。

それに、中絶については、

私が自分で決めた事でもあるんです。

アイツのせいだけにはしたくなかったんです。

正しかったかどうかはわかりませんが・・・・・

そんな事を考えていたら、

どうしても更新できませんでした。

何度も、書いては消しました。

でも、続けるつもりではいます。

応援してくれるみんながいるし、

ここで辞めたら、、、、、、、

中途半端にモヤモヤしそうですし。

これからは、更新が不規則になるかもしれませんが・・・

温かく見守っていただけると嬉しいです。

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#112.中絶(1)

ドアを開け、内診室へ入ると、カゴがひとつと、

婦人科でよく目にする診察用の椅子、、、、

カーテンで仕切られていて

その向こうには、看護婦さんが待っていました。

私は下を脱ぎ、椅子に座ると、

カーテンの向こうから、私のお腹から膝にかけて、

バスタオルをかけ、配慮してくれました。

看護婦さん「では、椅子を動かします」

真緒「・・・はい」

看護婦さんが足元のスイッチを踏むと、

椅子は電動になっており、

背中は後ろに下がり、両足が開かれました。

看護婦さんは、ずれたバスタオルをかけ直してくれました。

「では、しばらくお待ちください」

「・・・はい」

待つ事もなく、すぐに先生が前の椅子に座りました。

先生「では、中に管を入れる処置をします。

違和感がありますが、力を抜いてくださいね。」

「・・・はい」

初めての内診でした。

冷たい金属が体の中に入ってきました。

体も痛かったけど、

心も痛かったです・・・・・・。

しばらくして処置は終わり、

服を着てまた診察室へ戻ると、

先生はもとの椅子に座って待っていました。

「大丈夫だと思いますが、万が一、

今日入れた管が取れてしまった場合、

病院に連絡してくださいね。

土日でも、電話はつながりますから」

「・・・はい」

こうして、この日は病院を後にしました。

          つづく

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#111.妊娠(14)

私は、看護婦さんの話を受けて、

再びアイツに、自分の気持ちを話しましたが、

結果は予想通り、首を縦には振ってくれませんでした。

私も、もう疲れきっていましたし、

そんなアイツは見たくありませんでした。

後日、まだ婦人科へ行きました。

順番になり、個室へ呼ばれ、看護婦さんに

「どうする事にしましたか?」

と聞かれました。

真緒「・・・やっぱり、産めません・・・」

「・・・・・そうですか」

それ以上は、何も言いませんでした。

産まない、と言っている人を、

いくら本人が明らかに不本意で言っているのが

分かったとしても、

説得して帰した事でさえ、

本当はしてはいけない事だったのかもしれません。

プライベートの問題ですから・・・

そして、待合室でしばらく待ちました。

また、名前を呼ばれます。

今度は、先生の待つ診察室へ、、、、、、。

先生「・・・・・大丈夫ですか?」

「はい・・・・・。」

そこからは、先生も、看護婦さんも、

感情はなく、ただ、

事務仕事を淡々とこなすかのような

雰囲気すら感じました。

それは、すでに、私が感情を押し殺していたから

そう感じたのか・・・・

いや、すでに感情は失っていたのか・・・・

もしくは、

先生たちがやるせない思いでいたのか・・・・

「では・・・早い方がいいので・・・・」

カレンダーを見つめます。

「・・・・来週の月曜日に、手術はいかがでしょう」

その日は、金曜日でした・・・。

「はい・・・・・」

月曜日、か・・・・・

「では、土日挟んでしまいますので、

今日、これから子宮の入り口に管を入れますね。

これは、理由は先日言いましたね。」

「・・・・・はい」

「それでは、隣の内診室へ入って、下を脱いで、

椅子に座って待っていてください。」

「・・・・・はい・・・」

         つづく

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#110.妊娠(13)

看護婦さん「・・・気持ちは落ち着きましたか?」

真緒「・・・すみません」

「私でよかったら、お話聞かせてちょうだい。

真緒さんが後悔してはいけないから・・・」

「・・・・・・・・。」

「こんな事言ってはいけないのかもしれないけど、

真緒さんの本意とは思えないのよ。

・・・・・考えなおす事はできないの?」

私は、今まで妊娠を心から喜んでいました。

小さい個人病院ですから、看護婦さんも、

患者さんの把握もよくしてるでしょう。

それが、突然、「産めない」と言うのです。

看護婦さんの年齢も、

50代くらいのベテランさんです。

患者さんの心理を読むのも身についてるでしょう。

ですから、そう思っても当然です。

・・・・・・私だって、本当は産みたい・・・・・

心が激しく揺れました。

そして、、、、、

父親になるべき人が、反対している事、

それでも、一人で産み、育てていく自身が

自分にはない事などを話しました。

親にも言えないし、アイツも分かってくれない・・・

一人で悩んでいた私にとって、

黙って聞いてくれるこの看護婦さんは、

唯一の味方のように思え、

自分でもびっくりするほど、素直に話しました。

そして、話す事で、少し自分の気持ちが楽になった

気がしました。

「・・・・そう。大変だったのね。

辛かったでしょう?よく頑張ったわね」

分かってくれるんだ・・・・・

私は、また泣いてしまいました。

「今日のところは、帰って、もう一度彼と話してごらんなさい。」

「でも・・・・これ以上赤ちゃんが大きくなったら、って・・・」

「そんな心配はあなたはしなくていいの。

私たちが考える事よ。

真緒ちゃん、まだ迷ってるでしょう?

今のままの状態でこのまま手術するのがよいとは

思えないの。絶対に後悔するわよ。

手術しちゃいけない、って言ってるわけじゃないの。

そう選択する人だっているわ。

産む権利も、産まない権利も、あるの。

それは、私には決められないわ。そんな資格はないもの。

あなたと、彼と、2人で決める事なの。

ね、帰りなさい。彼のところに・・・。

真緒ちゃんが、ちゃんと納得できるようにね。」

「はい・・・・・」

看護婦さんには、すべてお見通しだったのでしょうか。

私は促され、病院を後にしました。

アイツの気持ちが変わるとは思えませんでしたが・・・

          つづく

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#109.妊娠(12)

私は、赤ちゃんを産めない、と先生に話しました。

そして、いつもの診察。

エコーを当てて、私も先生もモニターを見ます。

先週まで、赤ちゃんが入っていた袋は、

ペチャンコにつぶれていました。

しかし、

真ん中に、まん丸の、きれいな袋が見えました。

袋の中には、何かが動いてるのが見えました。

・・・赤ちゃんが・・・元気になってる・・・

私は、もう産めないと決めたのに・・・・

殺そうとしてるのに・・・

この子は、必死で生きようとしている・・・

先生は、モニターを見て驚いた様子で、

何か言いかけましたが、

何も言う事はなく、じっとモニターを見ていました。

私は、溢れ出る涙をこらえる事ができず、

診察ベットに横になったまま、泣いてしまいました。

看護婦さん「・・・大丈夫ですか?」

看護婦さんがすかさず声をかけてくれました。

「・・・・・あちらへ行きましょうか。

気持ちが落ち着くまで・・・・。」

真緒「はい・・・。」

先生は、何も言いませんでした。

私は、看護婦さんに連れられ、先ほどの個室へ・・・

落ち着くまで、一人にしてくれました。

しばらく経ち、看護婦さんがやってきました。

       つづく

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#108.妊娠(11)

通っていた婦人科では、

先生の診察の前に、看護婦さんの問診があり、

それ専用の個室もありました。

そこでは、毎回簡単に、体調など聞かれ、

カルテに記入していました。

いつものように、診察券を出して待っていると

私は、看護婦さんに呼ばれ、その個室へ、、、、

そこで私は、『妊娠を続けられなくなった』と伝えました。

看護婦さんは、驚いた顔をして、

その後、淋しげな表情に変わり、

看護婦さん「・・・そうですか・・では、先生に伝えておきますね」

とだけ言いました。

そして私は、その個室を出て、再び待合室へ

戻りました。

しばらくして、診察室へ呼ばれました。

中にはすでに、先生が座って待っていて

じっと私を見ていました。

私は、罪悪感から、先生の顔を見る事ができず、

うつむいたまま椅子に座りました。

先生「・・・真緒さん、事情は聞きましたが・・・

本当に、いいんですか?」

真緒「・・・はい」

「そうですか・・・」

先生は、手術までの経過を説明してくれました。

手術の数日前に、子宮の入り口に管のようなものを入れる事、

それは手術を行う上で必要である事、

これ以上大きくなると初期手術ができなくなるため、

なるべく早い方がいい事、など・・・・・

「とりあえず、子宮の様子を見ましょう」

いつものエコー診察を受けました。

そこで私は、モニターを見て驚きました。

           つづく

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#107.妊娠(10)

これから先の話は、

道徳的に、許されない内容もあるかと思いますが、

不快に思う方はスルーしてください。

言い訳するわけではありませんが、

私自身、これでよかったのか、、、、、

今でも分かりません。

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#106.妊娠(9)

お久し振りです。GWも終わりですね。

これから先の話は、

皆さんに希望は持たせてあげられないと思います。

ハッピーエンドではありません。

道徳的に、許されない内容もあるかと思いますが、

不快に思う方はスルーしてください。

それを承知の上で読んでいただけると

いいかな、と思います。

(なんか、右京さんのブログみたいになっちゃったな・・・)

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#105.妊娠(8)

お腹の赤ちゃんが、なんとか元気になるように・・・

私は、なるべく安静に過ごしていました。

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