#114.中絶(3)
私の願いは、アイツには届きませんでした。
私は、アイツに促され、一緒に病院へ・・・。
その日は、朝から雪が降っており、
一面銀世界でした。
私は、待合室の窓から、ボーッと
雪がおちてくる空を見上げていました。
隣にはアイツが座っていましたが、
目を合わせることができませんでした。
お互いに、会話もなく、、、、、
ただ、座っていました。
どのくらいの時間が経ったでしょうか。
ほんの5~10分くらいだったのかもしれませんが、
私には、とても長く感じられました。
しばらくして、看護婦さんに呼ばれました。
看護婦さん「川嶋さん(私)、2階へ上がって下さい。」
真緒「・・・・はい。」
そこは、総合病院ではなく、
個人病院で、1階は診察フロア、
2階が出産フロアになっており、
部屋も10個ほどあり、入院されている母子もいました。
「あ、付き添いの方は、ここでお待ち下さいね。」
アイツは、2階へ上がって来る事を許されず、
私だけ看護婦さんの後について
2階へ上がる階段を登っていきました。
病室を過ぎ、新生児室の前を過ぎ、、、、、
看護婦さんは、突き当たりの、一番奥の扉を開けました。
その時、私は、
隣の新生児室で窓越しに眠る赤ちゃんに目がとまり、、、、
これから自分がしようとしている事の
恐ろしさを改めて感じ、
そこで眠る赤ちゃんから目をそらしました。
「・・・・こちらへどうぞ」
案内されたのは、、、、
多分、分娩室だったと思います。
つづく
更新が空いてしまい、申し訳ありませんでした。
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