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#110.妊娠(13)

看護婦さん「・・・気持ちは落ち着きましたか?」

真緒「・・・すみません」

「私でよかったら、お話聞かせてちょうだい。

真緒さんが後悔してはいけないから・・・」

「・・・・・・・・。」

「こんな事言ってはいけないのかもしれないけど、

真緒さんの本意とは思えないのよ。

・・・・・考えなおす事はできないの?」

私は、今まで妊娠を心から喜んでいました。

小さい個人病院ですから、看護婦さんも、

患者さんの把握もよくしてるでしょう。

それが、突然、「産めない」と言うのです。

看護婦さんの年齢も、

50代くらいのベテランさんです。

患者さんの心理を読むのも身についてるでしょう。

ですから、そう思っても当然です。

・・・・・・私だって、本当は産みたい・・・・・

心が激しく揺れました。

そして、、、、、

父親になるべき人が、反対している事、

それでも、一人で産み、育てていく自身が

自分にはない事などを話しました。

親にも言えないし、アイツも分かってくれない・・・

一人で悩んでいた私にとって、

黙って聞いてくれるこの看護婦さんは、

唯一の味方のように思え、

自分でもびっくりするほど、素直に話しました。

そして、話す事で、少し自分の気持ちが楽になった

気がしました。

「・・・・そう。大変だったのね。

辛かったでしょう?よく頑張ったわね」

分かってくれるんだ・・・・・

私は、また泣いてしまいました。

「今日のところは、帰って、もう一度彼と話してごらんなさい。」

「でも・・・・これ以上赤ちゃんが大きくなったら、って・・・」

「そんな心配はあなたはしなくていいの。

私たちが考える事よ。

真緒ちゃん、まだ迷ってるでしょう?

今のままの状態でこのまま手術するのがよいとは

思えないの。絶対に後悔するわよ。

手術しちゃいけない、って言ってるわけじゃないの。

そう選択する人だっているわ。

産む権利も、産まない権利も、あるの。

それは、私には決められないわ。そんな資格はないもの。

あなたと、彼と、2人で決める事なの。

ね、帰りなさい。彼のところに・・・。

真緒ちゃんが、ちゃんと納得できるようにね。」

「はい・・・・・」

看護婦さんには、すべてお見通しだったのでしょうか。

私は促され、病院を後にしました。

アイツの気持ちが変わるとは思えませんでしたが・・・

          つづく

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コメント

産む権利、産まない権利・・・深いね。
なんで、真緒ちゃんが1人でこんな負担を背負わなくちゃいけないんだよぉ!!!
ヽ(`Д´)ノ

もぉ、何度も言うけれど許せない男過ぎる。

投稿: プリ子 | 2008.05.12 18:03

>プリ子ちゃん
うん、深いよね、、、、。
一人で、心細かったです。
そばにいてくれたら、もう少し気持ちが違ったのかもしれないけど・・・。

投稿: maomano | 2008.05.13 23:02

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